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NUTECオイルとの出会いVOL.3

NUTECオイルとの出会いVOL.3

NUTEC OIL.com店長のミズコウです。 前回の記事まで、ワタシはNUTECと出会って、スペシャルショップになった経緯をお話しました。 Vol.1でも書いた通り、ディーラー勤務時代に口論をした、卸元の所長からの紹介がきっかけです。 このメーカーは、知る人ぞ知るメーカーで、社長の鳩谷氏は元トヨタのエンジンチューニング部門出身で、1970年代にモータースポーツで世界的に名機となった2T-Gの競技用コードネーム100Eの開発に参加した人物。 トヨタが世界選手権ラリーシリーズに挑戦した初代セリカ1600GTの開発メンバーとしてトヨタ自工技術部へというものだった。 用意されていたのは<技術員>のポジション。汚れるのも厭わず、若きメカニックの時代と同じように自ら手を下すこともあったが、競技車両開発を統轄する<エンジニア>としてのキャリアがこの時スタートした。 鳩谷氏は、トヨタ・レーシング・デベロップメント(TRD)に所属、シャシーとエンジンの企画、開発を司るポジションにあった。 ターボエンジンの開発では、3T-GUEをベースに4T-GUEを開発、3代目のセリカに搭載して世界ラリー選手権シリーズ(WRC)に参戦。 1984年に初出場となった第4戦サファリラリーで総合優勝、ターボエンジン搭載車の初優勝という快挙を打ち立てた。 4T-GEUは、国内では新時代の耐久レースカテゴリー、グループCカーのパワーユニットとしても活躍。 鳩谷が携わったエンジンの多くは、ジャンルを問わず好成績を上げた。 世界スポーツカー選手権に出場した同マシンは、1992年の開幕戦(イタリア・モンツァ)で優勝、第3戦ルマン24時間で2位の成果を残している。 その後、フランスのELFのレーシング部門の監督となり、エンジンチューニングと共に大事なのはオイルであると考えて設立された油脂だけが専門の頭でっかちなメーカーではなく、ゴリゴリのレースエンジニア集団である人々の集団なのだ。 それらの詳しい経緯は、当サイトの「NUTEC STORY」にてご覧ください。 そんなメーカーのオイルを、なぜだだっ広い敷地にプレハブ小屋でイタ車を売ってるワタシに勧めに来たのかわかりませんでした。 だって、岡山県内には、中古車屋や整備工場で、本格的にレースに参戦してる会社やお店は幾つもあるんです。 国内外でも、名の知れたショップやメーカーもあるのに、なぜウチに・・・。 そんな疑問がある日、晴れたことがありました。 それは、件の所長がお亡くなりになった時でした。 特別に親しい間柄でも無く、引継ぎの方から亡くなった事を知らされたくらいだったんですが、ある方から電話が掛かって来たんです。 お伺いしてみると、亡くなった所長の奥様からでした。 お話したことも、お会いしたこともない所長の奥様から、いったいなんで電話が掛かってきたんだろう?と思いましたが、お悔やみの言葉を言うしかありません。 正直、クセが強くて、口も悪い所長を、油脂の知識の師匠として見てはいましたが、そんなに好きな人物ではありませんでした(苦笑) しかし、亡くなったと聞くと、それはショックで残念な気持ちになるもので・・・。 そんな話の中で、奥様から「亡くなった主人が・・・」とあるお話をお伺いしたんです。 「俺はオイル一筋で営業をしてきて、こんなメーカーは初めて出会ったんだ。こんな真摯で、品質にこだわり、卸業者、小売業者、ユーザーに至るまで、細かく話を聞いて研究開発を続けるメーカーなど1つも無かった。だから、オイル屋の最後の奉公として、このメーカーの成功を手助けしたいから、信頼出来る人だけに紹介してる。このミズコウさんと言う人は、勉強熱心で、知識に貪欲で、いろんな質問や疑問を投げてくる人だから、このメーカーの事を正しく理解して、ユーザーに伝えてくれると思ってる。だから国内100店舗のスペシャルショップになって欲しいと頼んだんだ。それでスペシャルショップになってくれたから嬉しいんだ」と言われていたそうです。 ワタシは電話口で何も言えず、ただ男泣きをしました・・・。 そんな気持ちで、こんな弱小イタ車屋を、選ばれた100店舗のウチの一つに推してくれたんだと思うと涙が止まりませんでした。...

NUTECオイルとの出会いVOL.3

NUTEC OIL.com店長のミズコウです。 前回の記事まで、ワタシはNUTECと出会って、スペシャルショップになった経緯をお話しました。 Vol.1でも書いた通り、ディーラー勤務時代に口論をした、卸元の所長からの紹介がきっかけです。 このメーカーは、知る人ぞ知るメーカーで、社長の鳩谷氏は元トヨタのエンジンチューニング部門出身で、1970年代にモータースポーツで世界的に名機となった2T-Gの競技用コードネーム100Eの開発に参加した人物。 トヨタが世界選手権ラリーシリーズに挑戦した初代セリカ1600GTの開発メンバーとしてトヨタ自工技術部へというものだった。 用意されていたのは<技術員>のポジション。汚れるのも厭わず、若きメカニックの時代と同じように自ら手を下すこともあったが、競技車両開発を統轄する<エンジニア>としてのキャリアがこの時スタートした。 鳩谷氏は、トヨタ・レーシング・デベロップメント(TRD)に所属、シャシーとエンジンの企画、開発を司るポジションにあった。 ターボエンジンの開発では、3T-GUEをベースに4T-GUEを開発、3代目のセリカに搭載して世界ラリー選手権シリーズ(WRC)に参戦。 1984年に初出場となった第4戦サファリラリーで総合優勝、ターボエンジン搭載車の初優勝という快挙を打ち立てた。 4T-GEUは、国内では新時代の耐久レースカテゴリー、グループCカーのパワーユニットとしても活躍。 鳩谷が携わったエンジンの多くは、ジャンルを問わず好成績を上げた。 世界スポーツカー選手権に出場した同マシンは、1992年の開幕戦(イタリア・モンツァ)で優勝、第3戦ルマン24時間で2位の成果を残している。 その後、フランスのELFのレーシング部門の監督となり、エンジンチューニングと共に大事なのはオイルであると考えて設立された油脂だけが専門の頭でっかちなメーカーではなく、ゴリゴリのレースエンジニア集団である人々の集団なのだ。 それらの詳しい経緯は、当サイトの「NUTEC STORY」にてご覧ください。 そんなメーカーのオイルを、なぜだだっ広い敷地にプレハブ小屋でイタ車を売ってるワタシに勧めに来たのかわかりませんでした。 だって、岡山県内には、中古車屋や整備工場で、本格的にレースに参戦してる会社やお店は幾つもあるんです。 国内外でも、名の知れたショップやメーカーもあるのに、なぜウチに・・・。 そんな疑問がある日、晴れたことがありました。 それは、件の所長がお亡くなりになった時でした。 特別に親しい間柄でも無く、引継ぎの方から亡くなった事を知らされたくらいだったんですが、ある方から電話が掛かって来たんです。 お伺いしてみると、亡くなった所長の奥様からでした。 お話したことも、お会いしたこともない所長の奥様から、いったいなんで電話が掛かってきたんだろう?と思いましたが、お悔やみの言葉を言うしかありません。 正直、クセが強くて、口も悪い所長を、油脂の知識の師匠として見てはいましたが、そんなに好きな人物ではありませんでした(苦笑) しかし、亡くなったと聞くと、それはショックで残念な気持ちになるもので・・・。 そんな話の中で、奥様から「亡くなった主人が・・・」とあるお話をお伺いしたんです。 「俺はオイル一筋で営業をしてきて、こんなメーカーは初めて出会ったんだ。こんな真摯で、品質にこだわり、卸業者、小売業者、ユーザーに至るまで、細かく話を聞いて研究開発を続けるメーカーなど1つも無かった。だから、オイル屋の最後の奉公として、このメーカーの成功を手助けしたいから、信頼出来る人だけに紹介してる。このミズコウさんと言う人は、勉強熱心で、知識に貪欲で、いろんな質問や疑問を投げてくる人だから、このメーカーの事を正しく理解して、ユーザーに伝えてくれると思ってる。だから国内100店舗のスペシャルショップになって欲しいと頼んだんだ。それでスペシャルショップになってくれたから嬉しいんだ」と言われていたそうです。 ワタシは電話口で何も言えず、ただ男泣きをしました・・・。 そんな気持ちで、こんな弱小イタ車屋を、選ばれた100店舗のウチの一つに推してくれたんだと思うと涙が止まりませんでした。...

NUTECオイルとの出会いVOL.2

NUTECオイルとの出会いVOL.2

NUTEC OIL.COM店長のミズコウです。 当社は、ちょっと古いイタリア車の専門店です。 GIALLO GARAGE s.r.l それゆえ、オイルに関する悩みが尽きない車種でもあります。 オイル漏れに始まり、オイル食い、白煙・黒煙などなど、枚挙に暇がありません(笑) だからこそ、より良いオイルを探し求めて、世界各国の一流と呼ばれているオイルメーカーの代理店となり、お客様と一緒に検証をしながら愉しんでいました。 その一環で、アルファロメオのワンメイクレースである「ALFAROMEOチャレンジ」や「EURO CUP」などに、ワタシ自身も、お客様も参戦しておりました。 また、ワタシ個人の交友関係から、件の元岡山TIサーキットの支配人と、地元密着の中山サーキットとコラボをして、ちょっと古い2輪と4輪の祭典「BOY`S CAFE」などの主催を通じて、サーキット遊びをしていたんです。 そんな中で、同じ車種で出場するにあたり、当店の取り扱いオイルの中で、どれが一番優秀なのかをテストしてみたんです。 幸いなことに、アルファロメオはモデルは違えど、エンジン自体は2種類しかありません(笑) 直列4気筒のツインカム「2Lツインスパークエンジン」とV型6気筒のシングルカム「3LブッソV6エンジン」の2種類です。 それらのエンジンとミッションの油圧・油温のテスト、それに激しい走行をすると必ずブレーキフルードとLLCが沸騰してしまうのも、アルファロメオの弱点でもありました。 それらの比較テストを、当方の取り扱い油脂を使ってテストしたんです。 WAKO`S・MOTUL・ELF・TOTAL・NUTECの5メーカーで、お客様のいつもお使いのオイルやフルードを使って観測してみたんです。 ちなみに、無名で指名の無いNUTECはワタシのALFA145のレース仕様の車両に入れて、不公平のないように、一番安いグレードを入れました。 エンジンにはZZ-01、ミッションにはZZ-31、LLCにはZZ-91、ブレーキオイルにはRP-300を入れて走りました。 その結果は・・・。 油圧・油温の安定、ミッションの入り具合の変化、ブレーキフルードの温度変化やタッチの変化、水温の上昇と安定等々・・・。 様々な変化や不具合を鑑みて、堂々の一位はNUTEC製品でした。 細かい順位は、炎上するといけませんので申しませんが、フランスメーカーは、なかなかやるなー! 日本製は、、、素人レースでこんな状態になるなんて、もうちょっとなんとかならないの?と言う結果でした(苦笑) ただ、一番の驚きは割と優秀だったフランスメーカーの製品は、NUTECに比べてことごとく倍以上のお値段の製品だったのです。 そう、一番廉価版のグレードのNUTECが一番油圧の安定、油温の安定、水温の安定、ミッションのタッチの安定性、ブレーキタッチの安定性が高かった・・・。 これにはお客様たちと共に、苦笑いするしかありませんでした(苦笑) これを機に、お客様からの指名があれば、他のメーカーのオイルも取り寄せますが、基本的にNUTECの油脂オンリーで行こうと決めました。...

NUTECオイルとの出会いVOL.2

NUTEC OIL.COM店長のミズコウです。 当社は、ちょっと古いイタリア車の専門店です。 GIALLO GARAGE s.r.l それゆえ、オイルに関する悩みが尽きない車種でもあります。 オイル漏れに始まり、オイル食い、白煙・黒煙などなど、枚挙に暇がありません(笑) だからこそ、より良いオイルを探し求めて、世界各国の一流と呼ばれているオイルメーカーの代理店となり、お客様と一緒に検証をしながら愉しんでいました。 その一環で、アルファロメオのワンメイクレースである「ALFAROMEOチャレンジ」や「EURO CUP」などに、ワタシ自身も、お客様も参戦しておりました。 また、ワタシ個人の交友関係から、件の元岡山TIサーキットの支配人と、地元密着の中山サーキットとコラボをして、ちょっと古い2輪と4輪の祭典「BOY`S CAFE」などの主催を通じて、サーキット遊びをしていたんです。 そんな中で、同じ車種で出場するにあたり、当店の取り扱いオイルの中で、どれが一番優秀なのかをテストしてみたんです。 幸いなことに、アルファロメオはモデルは違えど、エンジン自体は2種類しかありません(笑) 直列4気筒のツインカム「2Lツインスパークエンジン」とV型6気筒のシングルカム「3LブッソV6エンジン」の2種類です。 それらのエンジンとミッションの油圧・油温のテスト、それに激しい走行をすると必ずブレーキフルードとLLCが沸騰してしまうのも、アルファロメオの弱点でもありました。 それらの比較テストを、当方の取り扱い油脂を使ってテストしたんです。 WAKO`S・MOTUL・ELF・TOTAL・NUTECの5メーカーで、お客様のいつもお使いのオイルやフルードを使って観測してみたんです。 ちなみに、無名で指名の無いNUTECはワタシのALFA145のレース仕様の車両に入れて、不公平のないように、一番安いグレードを入れました。 エンジンにはZZ-01、ミッションにはZZ-31、LLCにはZZ-91、ブレーキオイルにはRP-300を入れて走りました。 その結果は・・・。 油圧・油温の安定、ミッションの入り具合の変化、ブレーキフルードの温度変化やタッチの変化、水温の上昇と安定等々・・・。 様々な変化や不具合を鑑みて、堂々の一位はNUTEC製品でした。 細かい順位は、炎上するといけませんので申しませんが、フランスメーカーは、なかなかやるなー! 日本製は、、、素人レースでこんな状態になるなんて、もうちょっとなんとかならないの?と言う結果でした(苦笑) ただ、一番の驚きは割と優秀だったフランスメーカーの製品は、NUTECに比べてことごとく倍以上のお値段の製品だったのです。 そう、一番廉価版のグレードのNUTECが一番油圧の安定、油温の安定、水温の安定、ミッションのタッチの安定性、ブレーキタッチの安定性が高かった・・・。 これにはお客様たちと共に、苦笑いするしかありませんでした(苦笑) これを機に、お客様からの指名があれば、他のメーカーのオイルも取り寄せますが、基本的にNUTECの油脂オンリーで行こうと決めました。...